粉体塗料の特徴やその種類、用途とは

近年、VOC(揮発性有機化合物)排出抑制をはじめとした環境保全や、労働安全衛生規則の改正・施行など、人々の健康に配慮した高品質な塗料提供が当たり前の時代になりました。特に環境配慮の観点から、有機溶剤を含まない粉体塗料は、水性塗料とともに今最も注目されている塗料です。
粉体塗料は文字通り粉状の塗料であり、従来の溶剤形塗料にはない数々の特徴を持った「人と地球に優しい」焼付形塗料です。

粉体塗料の特徴

  • 1.環境に優しい塗料
    • 有機溶剤を使用しないので、大気汚染(VOC対策)や水質汚濁防止になり、人体への影響が極めて小さい。
  • 2.安定した高品質
    • 溶剤形塗料と比較して塗装機の自動化が容易なため、塗膜品質が安定する。
    • 温度や湿度などの塗装環境の影響を受けにくい。
    • 物理性能、耐食性、耐薬品性などに優れた強靭な塗膜性能を有する。
  • 3.経済性に優れた塗料
    • 塗装時に被塗物に付着しなかった塗料も、回収して再利用できる。
    • 塗装工程におけるセッティングゾーンが不要で、なおかつ溶剤形塗料よりも高温・短時間で焼付けできるので、塗装設備もコンパクトにできる。
    • 厚膜塗装が容易なので、何度も塗り重ねる必要がなく、塗装・焼付工程が少ない。

粉体塗料の種類

粉体塗料は、塗膜形成プロセスの違いから「熱硬化性」と「熱可塑性」の2つに大別されます。

種類 樹脂系 特徴
熱硬化性
粉体塗料
  • エポキシ系
  • エポキシポリエステル系
  • ポリエステル系
  • フッ素樹脂系
  • 加熱することで架橋反応させて塗膜にする
  • 一般的に塗料メーカーが提供している
熱可塑性
粉体塗料
  • 塩化ビニル
  • ポリエチレン
  • ナイロン
  • 基材に付着した粉体塗料を220℃以上の温度で溶融後、冷却固化して塗膜にする
  • 一般的に樹脂メーカーが提供している

粉体塗料の用途

粉体塗料の高耐候化に伴い、今日では様々な分野で粉体塗料が使用されています。
特に、より高水準の高耐候性が求められるビル建材(カーテンウォール)分野への適用は今後も拡大していくと予想され、当社としても幅広い製品ラインナップによってお客様の課題解決に向けて努めてまいります。

国内の粉体塗料の使用分野

DNTのイチオシ粉体塗料

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