経営ビジョン・中期経営計画
当社は、『新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献できる企業を目指します。』という経営理念のもと、創立100周年となる2029年度において「持続的成長力を持つ企業」をあるべき姿と位置付けております。
現中期経営計画(2020年度~2023年度)はその2029年度に向けたファーストステップとして増収増益の成長軌道を確立することを主眼としており、売上成長と収益性の向上を目的とした5つの基本施策を中心に取り組んでおります。
足元の事業環境としましては、新型コロナウイルス禍による工業用分野を中心とした需要の停滞や、ウクライナ情勢の長期化による世界的なサプライチェーンの混乱や原材料価格の上昇など厳しい状況が継続しておりますが、各事業セグメントにおいて製品価格の是正に努めるなど、収益確保に努めてまいりました。
2023年度においては、中期経営計画の最終年度としてこれまで取り組んできた諸施策を通じて売上、利益の更なる改善に努め、企業価値の向上を目指してまいります。
中期経営計画の計数目標
計数目標
連結売上高
750億円
2019年度比+22.9億円連結営業
利益
利益
66億円
2019年度比+10.5億円連結営業
利益率
利益率
8.8%
2019年度比+1.2%中期経営計画の施策概要
1. 提供価値の強化
目的
激しい競争下にある国内塗料市場において売上拡大・収益基盤の拡充を目的とし、2020年に2つの技術センターを設立。
技術センターにおいて顧客との共同開発や塗装ラインのテスト等を実施し、製品・技術開発の活性化や顧客への総合サービス力の強化を図る。
コーティング技術センター(小牧事業所内)
- 工業用分野の顧客を主な対象とし、粉体塗料・水性塗料などの環境対応塗料や、インクジェットプリント・金属調塗料などの意匠性に優れたコーティングのほか、インモールドコーティングなどの特殊な塗装工法がテスト可能な試験機器を備える。
- 顧客の製造ラインにおける塗装工程の再現や、CO2排出量削減を目的とした塗装ラインの改善要望などを踏まえた条件設定やカスタマイズに対応し、より確実でスピーディーなライン検証を提供。
防食技術センター(那須事業所内)
- 一般用分野の顧客を主な対象とし、今後、国内において老朽化した橋梁や鉄塔等の大型構造物が加速度的に増加していくことを踏まえ、メンテナンス需要への対応力を強化する目的で大型の環境試験機や促進防錆試験室を設置。
- 塗装現場では職人の高齢化や人材不足という問題も顕在化しており、工期の短縮化が図れる省工程塗装システムの開発等により社会・民間インフラのライフサイクルコスト低減に貢献。
2. 価格競争力の強化
製造変動費、製造固定費の双方から売上原価の低減に取り組み、価格面における製品競争力の強化と収益性の改善を図る。
原材料コスト低減
- 塗料事業における売上原価の大半を占める原材料コストに対し、使用する原材料や塗料配合の統廃合を通じて原材料コストの低減を図る。
製造経費の圧縮
- 子会社の合併を含む国内における塗料製造拠点の集約を実施。
- 少量多品種生産の効率化や老朽化設備の更新を通じて、引き続き生産効率の改善を推進。
3. 販売体制の強化
目的
国内市場における売上拡大のため、営業情報のグループ内組織共有の推進と、 販売店ネットワークの拡充・強化により、販売力の底上げを図る。
- 販売代理店とのパートナーシップを強化し、WIN-WINの関係構築を図る。
- 大阪・関西万博、IR関連施設、 都市再開発、競技場新設・改修といった大型物件やインフラ整備等をターゲットとして分野をまたいだ受注活動に注力。
4. 労働生産性の向上
目的
主にフロントオフィスにおける社内業務負荷を軽減し、顧客対応により注力できる体制を構築。
- RPAなどのシステム化によるルーティンワークの業務効率化を実施。
5. 海外事業の強化
目的
- グループにおける成長市場と位置付ける海外塗料市場において、売上成長を目指すための基盤を各エリアで構築
東南アジア市場 |
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