塗料関連用語

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隠ぺい力開く閉じる

塗膜が下地(素地)の色を覆い隠す能力のことで、塗料中の顔料濃度や分散度、粒径、顔料の色などが支配因子となるため、同じ種類の塗料であっても色彩や塗布量によって隠ぺい力は異なります。
隠ぺい力の測定法としては、下地を隠すのに要した膜厚を測定する方法と、下地を隠すのに要した塗料の重量を測定する2種類の方法があります。

ウェザーメーター開く閉じる

促進耐候性試験機のことで、光源や試験条件の違いによって、キセノンウェザーメーター、サンシャインウェザーメータやメタルウェザー等があります。
塗膜の劣化に影響を及ぼす太陽光や温度、湿度などの屋内外の環境条件を人工的に再現できます。耐候性試験において、屋外暴露試験では結果が出るまで長い期間を要しますが、ウェザーメーターを使うことで、塗膜の劣化を促進し、試験期間の短縮化が図れます。

エマルション(エマルジョン)開く閉じる

一般に、互いに混合しない液体の一方が微細化し、他方の液体中に分散して乳化した液体のことをエマルションと呼びます。エマルション塗料としては、分散媒である水が脱却することにより、エマルション粒子が凝集・融着して連続した皮膜を形成します。有機溶剤の代わりに水を使った水性塗料であるので、環境対応塗料の一つです。
エマルションは、塗料以外にも接着剤、食品、化粧品、油剤など様々な分野で広く利用されています。

カーテンウォール開く閉じる

カーテンのように、遮光・防音・間仕切り・雨仕舞等を目的として、吊り下げて屋内外を区分する壁のことで、ビルの外壁によく用いられています。

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条件等色(メタメリズム)開く閉じる

分光分布の異なる2色が一定の観察条件下のもとで等しい色に見える現象で、メタメリズムとも呼ばれます。
例えば、「屋外の太陽光下では同じ色のように見えていた2つのものが、室内の照明下では異なる色に見える」といった場合です。観察条件には、照明条件のほか見る人の色覚特性も含まれます。

ソリッドカラー開く閉じる

塗色の分類で、クリアーやメタリックカラーに対する名称です。アルミ、パール等の光輝性顔料を含まず、一般の不透明な顔料で着色された色のことを言います。

塗り替え周期開く閉じる

塗膜が劣化して塗り替えを必要とするまでの期間を耐用年数といい、耐用年数がくるたびに塗り替えをしなければいけません。これを塗り替え周期といいます。塗料の種類や塗装・環境条件等によって周期は異なります。
近年は、建築・構造物のLCC(ライフサイクルコスト)を低減するため、塗り替え周期の長い高耐候性塗料が求められています。

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ポットライフ(可使時間)開く閉じる

二液型塗料で主剤と硬化剤を混合してから、塗料として使用することが可能な時間のことです。
ポットライフを過ぎてしまうと、塗料がゲル化するか、あるいは見かけ上変化がなくても内部で化学反応が進み、塗膜性能が発揮されないので使用は避けてください。

マンセル表色系開く閉じる

1905年に、米国の画家であるA.H.Munsellが考案した色表集に基づき、1943年に米国光学会の測色委員会で尺度を修正した表色系で、日本でもJIS標準色表として採用されています。
色相、明度、彩度の3属性によって色を尺度化して表しています。

NV値(Nonvolatile content, Non-Volatile matter content)開く閉じる

ノンボラ値。乾燥前の塗料分質量に対する、乾燥後の塗料分質量に占める割合。
乾燥前の塗膜の厚み(ウェット膜厚)から乾燥後の膜厚を推定したり、塗装単位面積当たりの大気に放出されるVOC量を推定したりする際に用いられます。

SDS(Safety Data Sheet)開く閉じる

安全データシート。
事業者間で有害性のおそれがある化学物質を含む製品の取引を行う際、含まれている化学物質の特性及び取扱いについての情報を提供するための文書です。事業者による化学物質の適切な管理の改善を促進することを目的として、対象製品の取引時にはその提供が義務付けられています。
なお、かつてはMSDSと呼ばれていましたが、2012年にSDSの呼称で統一されました。

VOC(Volatile Organic Compounds)開く閉じる

揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質を含みます。大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の一つとされています。
2000年に行われた環境省の調査によると、VOC排出量全体に占める塗料業界からの排出量が3割を超えており、塗料業界ではVOC削減が強く求められています。