研究開発

自然に、人に、よりやさしい塗料を。新しい技術に挑戦し続けるパイオニア。

常にマーケットニーズを満たしつつ、一歩先のシーズ(種)を先取りする。DNTの研究・開発部門は、ニーズ志向の技術開発とシーズ志向の基礎材料を両輪として、塗料や塗料周辺分野の基礎研究から製品開発、技術サービスなど幅広い活動を展開しています。

夢を育み、ニーズを育てる

研究部門では「分析・物性研究」「塗料・防食理論研究」「機能性高分子材料の設計」「塗膜形成・塗装技術の研究」の各分野で塗料に共通する基礎的な研究を行っています。

また、「新素材・新機能材料開発」分野においてもナノ材料の表面・界面を制御する最先端技術の研究にも取り組むなど新しい挑戦を続けています。

開発部門では、さまざまな分野のお客様に満足していただける独自性のある商品を提供するために、市場ニーズの徹底分析、品質・機能両面の技術課題や環境保護、省資源など社会的要請に応える新製品の設計・開発とその市場導入に積極的に取り組んでいます。

環境負荷低減型塗料、独自塗装技術の開発

私たちの研究開発の大きな成果のひとつが、環境負荷低減型塗料です。すでに多くの実績をあげている揮発性有機化合物(VOC)を極限まで削減した水系塗料や粉体塗料は有機溶剤で希釈する必要がないため、安全性の確保や作業環境の改善、石油資源の節約にも貢献しています。また、人体に有害な金属を含まない塗料や低溶型塗料など数多くの環境負荷低減型塗料を生み出しました。 また、海洋構造物、橋梁や電波塔などの鋼構造物を長期間腐食から保護するための塗膜の高耐久化と塗装仕様を構築することにより塗り替え時期の長期化を達成し、鋼構造物のライフサイクルコスト(LCC)の低減を行っています。これにより構造物の期待耐用年数間における塗り替え回数の削減を可能とし、LCCの低減と共にVOCと産業廃棄物の削減に繋げています。

新素材・新機能材料への挑戦

素材・新機能材料関連では、これまで培ってきた技術ノウハウと新素材・新技術を複合化し、電子材料分野やバイオ分野の材料開発に取り組み、新事業への挑戦を行っています。

機能性材料の例

ロッド状の金ナノ粒子

  • ※長軸と短軸の比で吸収波長が変化する

(左:TEM写真、右:水分散液)

プレート状の銀ナノ粒子

  • ※最大長さと厚さの比で吸収波長が変化する

(左:TEM写真、右:水分散液)

知的財産への活用

大日本塗料では、研究開発活動の成果として、新材料・新技術に関する特許を海外を含め400件以上維持しています。これらの知的財産をもとに、グローバル事業を展開しています。また、常に次代のニーズを見すえつつ、環境への配慮を基本として、高機能、高付加価値塗料や新規塗装システムの研究開発および提案を積極的に進めています。