レジガードシステム ガイドブックWEB版 コンクリート保護工
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コンクリート保護工
保護工フロー
一般的な施工断面
コンクリート表面
- 1.コンクリート表面にレイタンス、塵埃、油膜類、塩分等が付着していたり、脆弱な部分があると、ひび割れシール材、断面修復工およびプライマーの付着性に悪影響を及ぼすため、これらの有害物は確実に除去します。除去は、一般的にディスクサンダーやサンドブラスト、ウォータージェット工法等を使用し、塵埃はエアブローで清掃します。
- 2.コンクリート表面の含水率は8%以下であることを確認します。
主な工程
1)はつり工
劣化部をカッターで範囲を限定して、電動ピックまたはエアーチッパー等によりコンクリートを除去する工法で、腐食した鉄筋のさび落しが十分できる程度にコンクリートをはつり、腐食した鉄筋をすべて露出させることが原則です。
2)鉄筋除錆工・防錆処理工
劣化コンクリートをはつり出した後、腐食した鉄筋のさび落しをワイヤーブラシやサンドブラスト等で除去し、その後鉄筋防錆材を塗布する工法です。
3)打ち継ぎ工
次工程の断面修復材の付着を確実なものとするために、塗布するものです。
4)断面修復工
はつり工によって劣化コンクリートを除去した断面を修復する工法です。
比較的小規模の場合はモルタル工(打ち継ぎ材塗布後コテ、ヘラ等でモルタル材を充填し、左官コテで平滑仕上げする工法)と比較的大規模な場合は型枠コンクリート工が使用されます。
5)ひび割れ注入工
通常、ひび割れ幅0.3mm以上の場合に適用され、エポキシ樹脂等を用いてひび割れ部を樹脂充填する工法です。
6)素地調整工
コンクリート表面の付着物や断面修復工やひび割れ注入工の残材等の除去および下地処理工のプライマーとの付着性を高めるために、ディスクサンダーやサンドブラスト等による下地調整工程です。
7)下地処理工
コンクリート表面層に浸透してアルカリを止めると共に表面強化し次工程塗膜との付着性向上のためのプライマー工程とコンクリート表面の巣穴、ヘアークラック、段差等を埋め、塗装に適した平滑な表面を得るためのパテ工程です。
8)FRP工
コンクリート片のはく落が予測される場合、その防止対策のために、エポキシ樹脂系含浸接着剤を連続繊維シート(ガラスクロス、ビニロンメッシュシートなど)にコテ、ヘラ等で含浸接着し、連続繊維シートで補強されたFRP(Fiber Reinforced Plastics)積層物をコンクリート表面に形成するコンクリート片はく落防止工法です。
9)中塗工(主材工)
外部から腐食性物質を遮断する機能を有する塗料で塗装する工程です。
膜厚や硬質形(塗膜伸び率5%以下)、柔軟系(5%以上)のグレードがあり、種類も多い。またパテ・中塗(主材)を兼用するポリマーセメント系もあります。
10)上塗工(仕上げ工)
中塗 9)・上塗工程は、コンクリート表面被覆工とも呼ばれ、環境要因を遮断し、景観の維持や美観を目的としています。
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コンクリート保護工