レジガードシステム ガイドブックWEB版 コンクリート劣化の概要

コンクリート構造

組織構造

硬化したコンクリートは体積比70~75%の骨材と25~30%のセメント硬化組織体で構成され、その成分は粒子径が100A~40mmの微細な成分が混在しています。

コンクリートの劣化現象の重要なものはセメント硬化体組織中に種々の形態で存在する空間で、外部環境からの種々の劣化因子の侵入路となります。

種類

RC(Reinforced Concrete:鉄筋コンクリート) 構造物はひび割れを生じ易いので通常は柔軟形塗料が使用されます。

PC(Prestressed Concrete:プレストレストコンクリート) 構造物はひび割れが生じ難いので通常は硬質形塗料が使用されます。

コンクリート劣化の種類

塩害劣化

通常は、海塩粒子による鉄筋腐食ですが、他に水洗の不十分の海砂、凍結防止材(塩化カルシウム)による劣化も含みます。

中性化劣化

空気中の炭酸ガス、亜硫酸ガス等の酸化ガスによってコンクリートのpH(通常pH約13)が10以下になることによる劣化です。

凍害劣化

コンクリート中の水分が凍結融解を繰り返し、ひび割れが発生したり表層部が剥離したりする劣化現象です。

アルカリ骨材反応

コンクリート中のアルカリと骨材とが水の存在下で反応し、骨材表面に吸収、膨張性のある化合物が生じる反応で、亀甲状のひび割れが生じ、白いゲル物が惨出し、コンクリート内部からひび割れが起きる劣化です。

コンクリートはく落

施工時に発生するひび割れやコールドジョイントなどの初期欠陥、地震や衝突等によるひび割れや剥離などの損傷、中性化、塩害、アルカリ骨材反応などの劣化機構による劣化により変状が生じ、変状個所のコンクリート部材の一部が破片としてはく落する現象です。