ニュース リリース大日本塗料株式会社

近紫外線励起酸化物ナノ蛍光体発売へ
シンロイヒ、慶應大と共同で開発

−2008年8月5日リリース−

  大日本塗料株式会社(本社大阪市、山下文隆社長)の関係会社である有機蛍光顔料製造・販 売の大手シンロイヒ株式会社(本 社鎌倉市、尾本博明社長)は、このたび慶應義塾大学 理工学部 磯部研究室との共同研究の成 果として、近紫外線で励起し赤色発光するイットリウム系酸化物ナノ蛍光体の開発・製品化に 成功し、近く発売すると発表した。
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  従来、実用性のある無機蛍光体は粉末原料をおおよそ1000℃〜1800℃で焼成後粉砕 する乾式法で生産され、これらは細かく粉砕し過ぎると蛍光発光が失われるため、平均粒子径 数μm(マイクロメーター(μm)は1mmの千分の一)が限界とされていた。
  これに対し、近年蛍光体の超微粒子合成の試みとして原料を高温プラズマ中で気化させて気 相中で合成する方法、ゾルゲル法で前駆体を合成し焼成する方法など研究はされてきたが、装 置的に量産に不向きであったり、高温で焼成する為、粒子同士が焼結しナノレベルに分散が不 可能であるなどの問題点があり、市場で流通する実用的なナノサイズ蛍光体は製品化が難しか った。
  同社と磯部准教授らは、全工程を液相中で合成する方法で検討を続けた結果、この程高輝度 のイットリウム系酸化物ナノ蛍光体の合成に成功し、既に量産に向けた試作を行っている。
  製品の特長は、平均粒子径が30〜50nm(ナノメーター(nm)は1mmの100万分 の1)、液相中で合成されるため製品は一次粒子に分散が容易で、300〜400nmの近紫 外線で励起され619nmの発光波長を有している。
  また、超微粒子であるため、液体、コーティング膜とも透明性が高く、更に無機酸化物蛍光 体の優れた耐熱性、耐光性などの特性をそのまま備えている。
  同社は商品名を「ルミライト ナノ 」シリーズとして商品化する予定で、ブラックライトな ど近紫外線で発光するタイプから上市し、得意とするインビジブルアートなど自家製品に応用 するほか、外販も積極的に行っていく予定。
  製品は当面、水分散液、高濃度水性ペースト、パウダーであるが、顧客の要望に沿って有機 液体分散液、インキベース等の製品も開発する予定。用途としては前記のインビジブルアート 材料のほか、同ジェットインキ、オフセットインキ、偽造防止材料、フラットパネル、電子部 品など多様な用途に展開が可能と見ている。
  なお、同社は価格は未定であるが、工業材料として実際的な価格設定にしたいとしている。


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